ノアの箱舟

解説

旧約聖書の創世記の箇所に登場するもので、堕落した地上の人間を見かねて神様が人類を滅ぼすために大洪水をおこそうとした時、神様に対して敬虔であったノアだけは助けようと、ノアに造らせた大きな船のことです。

創世記6章から7章にかけて、神様がノアに箱舟の建造を命令されたこと、ノアと息子たちが箱舟に入り、その後、大洪水が起きたことが記されています。

神はノアに言われた。「すべて肉なるものを終わらせる時がわたしの前に来ている。彼らのゆえに不法が地に満ちている。見よ、わたしは地もろとも彼らを滅ぼす。あなたはゴフェルの木の箱舟を造りなさい。箱舟には小部屋を幾つも造り、内側にも外側にもタールを塗りなさい。(創世記6:13-14)

ノアの箱舟の実在性に関しては、聖書考古学の分野で証明されています。
1959年、トルコの空軍兵が空撮写真を解読していて、船に良く似た形をした奇妙な岩を発見しました。この「石の船」は聖書にも登場するアラトト山ではなく、そこから約30キロはなれたジュデェイ山の麓の大地にあり、イスラムの資料によれば、そこはノアの箱舟の停泊地とされていました。船の寸法は聖書に述べられているのとほぼ等しく、長さ150メートル、幅45メートル、高さ15メートル。(幅が聖書に述べられている25メートルよりやや広いがこれは箱舟が土砂に埋まって押し広げられたと考えれば説明がつきます)ただし船形ではなく船尾がとがっていて、船首はふくらんでおり、最初の調査では単なる自然のいたずらと考えられていました。

しかし1970年代の末にアメリカ人ロン・ワイアットが、すぐその近くでたくさんの石の錨(いかり)を発見しました。そこでは宗教的な象徴として崇められていたらしく、明らかに数百年にわたって、記号や十字が刻まれていたのです。600メートルの高地で、海から何百マイルも離れた所での錨(いかり)とは何を意味するのでしょうか。「引き石」は縦が平均3メートルの大きな岩塊で真ん中に固定用の穴が空いており、このような石は地中海の各所で発見されています。そして1985年、深海潜水者のデヴィッド・ファソルドは超高感度のレーザー装置を使い、船首から船尾への内部の区分と、隔壁のあいだにさし渡した梁(はり)を示唆するものを確認、そしてふつうならあるはずのない地帯で、レーダー装置は鉄・その他の金属が集中しているのを探知しました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました